ウェル・ヴィレッジ君津/玄々堂じんクリニック

1階に透析クリニックを併設したサービス付高齢者向け住宅である。
同じ間取りが並ぶ画一的な「施設」ではなく、個性あふれる「家」の集まりとして構想した。敷地周囲のスケールに合わせた小さな単位が集まったような建築である。積層/隣接するボリュームを互いに回転させ、内外部ともに多くの方向性をもった、変化のある空間を獲得した。
「家」である個室が囲む共用部を「広場」と見立て、外向きの窓のほかに、内なる「広場」に対しても個室に窓があく。「広場」に面した窓からは、中のアクティビティが垣間見え、カーテンや生活の品々に彩られる。住人同士がお互いの気配を感じつつ、管理者からの見守りも容易にする、閉じられていない、緩やかにつながる境界のあり方を提案している。

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